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執行役員と取締役の制度の違いに迫る!ビジネスマンなら知っておきたい用語解説

執行役員と取締役の違いとは?

執行役員と取締役のなにが違うのか?簡単に言ってしまえば、執行役員とは会社の経営サイドから指示を受け、現場に落としこみ実行する人のこと。取締役とは会社全体的を引っ張っていく、経営サイドのことです。

特に取締役の中でも「代表取締役」は、「社長」として認識されている会社が多いでしょう。ただしここでも「代表取締役」とは法律によって決められた役職名、「社長」は社内における呼び方という違いがあります。
 
執行役員は、取締役をはじめ経営サイドが決めたことを従業に指揮する役職のことです。「執行役員」という言葉の響きから取締役と同じ会社役員と思われがちですが、執行役員制度に基づいた従業員として仕事をします。
 
かつてアメリカでは、上位職の従業員を「役員」と呼んでいました。日本でも執行役員制度が取り入れられた際に、その習慣にならい「執行役員」という言葉が作られたことが始まりです。
 
執行役員と取締役という似通った響きの、意味自体はまったく異なる2つの役職。執行役員とは具体的に、会社内でどのようなポジションなのか。また会社役員と従業員はなにが違うのか。
 
執行役員制度からキャリアアップし執行役員や取締役を目指すためにも、その違いについて詳しく見ていきましょう。

1.会社法による、執行役員と取締役の定義

執行役員は、会社法には取り決めのない役職です。つまりあくまで執行役員「制度」ということで、会社に必ず置く必要はありません。もちろん執行役員の人数や人選などに定めはなく、制度をどのように解釈するか、会社によって裁量があります。
 
一方で取締役を置くことは、会社法で義務とされているのです。会社法第326条には、株式会社には必ず1人又は2人以上の取締役を置くようにと記されています。
 
会社法とは法務省によって定められた、会社の設置から運営などあらゆることを定めた法律です。この法律によると、会社同士の公平さを保つために株式会社は株主総会を開かなければなりません。
 
この株主総会によって選ばれるのが取締役です。会社についてあらゆることを決定していく権限が与えられます。
 
そして取締役が決定したことを、執行役員制度に基づいて実行していくのが執行役員です。執行役員は、いわば従業員のトップのような存在。会社が決定したことに介入するような権利はありません。

2.執行役員と取締役の労働形態の違い

執行役員は従業員、一方で取締役は被雇用者である「従業員」ではありません。そのため労働形態が大きく異なります。
 
まずは給与。執行役員制度にのっとり、執行役員はほかの従業員と同じように通常の雇用契約を結びます。つまり規定の賃金制度に基づいて、月々の給与やボーナスが支給されるのです。
 
取締役の給与は「定期同額給与」という会社役員に該当する制度が適用され、毎月同じ額が支給されます。金額については、株主総会で決議されます。
 
次に定年制度。執行役員は規定通りに定年退職制度が適用されます。しかし取締役には定年制度が適用されず、退職するためには株主総会で決議されなければいけません。
 
また退職金についても、執行役員と取締役では制度が異なります。執行役員を「従業員」として見る場合には、規定通りの退職金制度が適用されます。
 
一方で取締役が適用されるのは、「役員退職慰労金制度」。これは執行役員など従業員の退職金と違い、取締役の退職金額の決定には、株主総会の決議と税務署の承認が必要となるためです。
 
ただし会社によっては、執行役員を待遇としては会社役員扱いにすることもあります。この場合、執行役委員への昇進に際して「会社を退職する」という形が取られるケースがあります。
 
つまりここで執行役員に昇進する社員に、退職金制度が発生するのです。支払については、ボーナスとしての形をとる、執行役員を務めたあとの定年時に退職金に上乗せされる、などの方法があります。