チャイカプ
大学を卒業後、人材系ベンチャー企業に入社。アカウンエグゼクティブとして30社ほど担当しながら、新規顧客開拓。営業リーダーと営業推進を経験。退社後にニート→語学留学を経て海外(タイ)就職。在職中に副業を開始し、実績をもとに異業種・異職種(web系)へ転職。現在は複数のメディア運用をしながらオンラインサロンも開設。
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現在の複業は3つ

ーまずは現在のお仕事内容を簡単に教えて下さい。

現在はタイで主に3つ複業しています。1つはEコマースの販売サイトを運営する会社で、コンテンツ管理やSNSの発信等を担当しています。自分で書くこともありますが、外注に頼んで納品物のチェックすることの方が多いですね。およそ2年前から参画しています。

2つ目は受託案件を受けており、法人のカスタマーサポートの部分と、オンライン上でのディレクション業務をしています。ライティングやバナーの制作、LP制作等の案件をお客様に頂き、その進行管理が主な仕事ですね。

加えてお客様の問題を解決をする、カスタマーサポートも担当しています。これは同じ会社から受託として受けている案件です。

3つ目は個人でメディアの運用をしています。

ブログとTwitter、YouTube、Facebook等の更新をしています。ブログは2015年に開設しました。以前からテキストタイプのSNS運用をしていたのですが、去年の秋から動画コンテンツとしてYouTubeにも挑戦しています。

ーこの3つのお仕事は、どれくらいの割合で時間を振っているのか教えて下さい。

最近は落ち着いているので、大体3対7くらいですかね。人や会社の為の仕事の時間が3、残りの7は自分のメディア運用に充てています。お客様次第で1週間受託案件が0という時もあります。そういった際は自分のメディア運用にパワーをかけています。

ーご自身で運用しているからこそ、空いた時間に柔軟な対応が出来るということですね。時間管理はどのようにされていますか?

お客様からの新しい依頼が無い日は、前日に仕事量を想像するようにしています。お客様の仕事が大量に流れ込んでくるイレギュラーなケースはありますが、最低限の仕事量は決めるようにしています。

きっかけはタイ移住者を導きたい想いから

ータイで複業をすることになったきっかけを教えて頂きたいです。複業に至った経歴から教えて下さい。

現在僕はタイにいるのですが、複業を始めたのはタイに来てからです。

大学時代は普通の大学生活を送っていましたが、唯一東南アジアをバックパッカーで回ったことがあり、この体験は今の複業にも繋がっています。

僕は浪人と留年を経験していたので、圧倒的に成長できる環境に身を置きたいという思いから新卒で人材紹介のベンチャー企業に入りました。しかしそこは今で言うブラック企業で、どれだけ残業しても給料は変わらなくて。

そんな環境に4年半程いましたが、過労で倒れたことをきっかけに外の世界も見るようになりました。「なぜこんな働き方をしているのだろう。」と改めて考えるようになり、会社を辞めたんです。その後、実は半年程ニートをやっていました。

実家にいたのですが段々と貯金も減り、さらに家を出て行くよう父に言われて。仕事もお金も無かったので、安く住める場所を必死に探しているときにゲストハウスを見つけたんです。そこでフリーアコモデーションという制度を利用し、お手伝いをしながらベッドを無料で借りる暮らしをしていました。ゲストハウス内で外国人と触れ合う機会が多く、また自身のバックパッカーの経験もあり、海外で働くことをその頃考え始めるようになりましたね。

お金を返しつつ留学のために貯金もしたかったので、ゲストハウスで夜勤スタッフの仕事を行い、空いた日中は別の仕事をして働いていました。ゲストハウスで仕事をしていた時、海外で働くには英語力が足りていないことを実感したんですね。そこで2012年に、フィリピンへ短期留学に向かいました。

その後日本で仕事を探している時に、大阪府が主催しているグローバル人材育成事業というプログラムを見つけました。半年間という期限付きの契約社員として働くと、その後海外で働けるというプログラムでした。すぐに応募し、そこでタイに行くことになったんです。タイで働くことに魅力を感じ、研修中に仕事を探して正式にタイに移住しました。これがタイに来るまでの経緯です。

その後、日系企業のタイ支店で働き始めたのですが、そこで働いている人達との考え方が合わず、働きづらさを感じていました。ただ、それは会社や環境に自分を変えてもらえる、という甘えた考えがあったからだと感じています。結局のところ、環境を変えることはきっかけの1歩にすぎず、自分で行動しないと何も変わらないということを学びました。

また、当時タイに移住した頃は、物件情報や契約の仕方などタイで暮らす日本人に役立つ情報があまりなかったんですね。そこで、自分が実際にタイで生活して困ったことを形として残す為、日記としてブログを始めました。後から来る人が自分のように苦労と思ったんです。それが複業のはじまりですね。
凄く気軽に始めたので、初めはお金が稼げると思っていませんでした。

ブログを運営するうちに、タイへの移住に関する問い合わせが来るようになったんです。実際にタイで働きたいと思っている人に対して何かお手伝いできないかなと思い、シェアハウスという形で部屋を貸し出すこともしていました。これは、ゲストハウスに住んでいた経験がなかったら生まれない考えだったと思います。

損得抜きでシェアハウスを運用した結果、自分より若くてしっかり稼げているフリーランスの人に出会い、そこで刺激を貰って。そういった流れの中でメディアが収益化できるという事を知り、メディアそのものが評価され、今の会社の転職に繋がりました。

これまでのキャリアはずっと営業でしたが、複業がきっかけでキャリアチェンジしたんです。仕事の合間合間に自分で行動しているものが形になり、複業の評価で転職出来たということですね。

自分の棚卸を公開すると仕事オファーに繋がる

ー複業の話に移りたいと思います。受託の案件はどのようにして獲得されているのでしょうか?

人材会社やLinkedIn経由で声が掛かり、基本的に興味があれば話を聞いて案件を取っています。常に自分の価値を市場に置いておくことが重要だと思っていて。転職する予定がない時でも経歴を人材会社に渡しておいたり、ビジネス版Facebookと言われるLinkedInに自分の実績や経歴を出すようにしています。

ーなるほど。オファーのあった案件を選ぶ時に重視している事はありますか?

自分の出来ること棚卸しをした上で、伸ばしたい点を考えておきつつ、そこに当てはまるような案件を探すようにしています。僕の場合であると、ディレクションの経験、人材会社にいた経験があり、前者のディレクションのような仕事は続けていきたいと思っていたので、そのような観点で仕事探しをしていました。

ーフリーランスとして、情報収集はどのように行っているのでしょうか。

僕の場合はTwitterを使っています。複業や海外に関連することにリストを分けて利用しています。そういった情報発信をしている方をリスト化していって、その情報を追っていくようにしていますね。フォローしてなんとなく情報を眺めるというよりは、主体的に情報を取ることができるんです。あとは、運営しているオンラインサロンの中で情報交換の場を設けていますね。

複業のメリットは全ての選択肢が倍増

ー複数の仕事をする上でのメリットやデメリットと感じていることを教えてください。

メリットが4つ、デメリットが3つあります。

まず、メリットの1つ目は収入の源泉が増えることです。1つの会社で働いている場合、仕事が無くなったら給料も0になりますよね。

自分の理由で退職することもあれば、今回のコロナショックのように景気が理由で仕事が無くなることもフリーランスに限らずあるなと感じます。だからこそ、複業をすることで他方からもお金を得る紐を用意した方が良いと思うんです。その紐が最初は細かったとしても、収入があるだけで変わっていきます。

2つ目は本業がきちんと回っている場合、好きなことに使えるお金も増えるということですね。僕も今までは書籍を購入したくても躊躇していたことがありました。今では複業で得たお金から購入するようになったし、有料のセミナーなど自己投資に躊躇なく使えることが出来るようになったんです。違う世界を知る為に使えるお金が生まれるというのも、1つのメリットだと思います。

3つ目はスキルが増えるということですね。僕のように、複業ベースでスキルが高まっていくとそのまま転職をすることも可能です。キャリアの幅が広がるといった意味では、すごく面白いですね。本業の仕事で成果が出せなくても、複業で花が咲く場合もあります。興味があることにチャレンジすると、スキルやキャリアが形成されていくと考えています。

4つ目は人脈です。さまざまな形で稼いでいらっしゃる方と繋がりが出来ていきます。現在、僕は「複業部」というオンラインサロンを運営していますが、そのメンバーの方々が今ではSNSでちょっとした影響力を持っていたりしていて。そういった人達が知見を共有してくださり、とても良い情報が得られます。自分で情報共有の場を作ったり、色々と行動していくことが後に繋がっていくのだと感じています。

逆に、複業の注意するべき点は3つあると感じています。

1つ目は、計画性がないと疲れるということです。複業は受託案件であると終わりがありますが、メディア等を自分で運営していると終わりがありません。上手く自分で計画を立てないと、人によっては倒れてしまうかもしれません。たまにリフレッシュしたり、自分で気を付けないといけませんね。
マラソンのように、長距離走であって短距離走ではないんです。

その反面、自分のメディアに関しては誰も指示もしてくれないし、叱られもしないので、自分で自分を鼓舞しないと何も進みません。追い込み過ぎるのも良くないですが、絶妙な計画性やバランスを取る必要があるという点が難しいポイントですね。

2つ目は、受託に限らず急に仕事が無くなる可能性があることです。現代では正社員でも生涯安泰では無いとはいえ、真っ先に切られるのは外注先なので、正社員に比べ安定しているとは言い難いです。受託の仕事が無くなってしまうことは良くある事ですね。収入の波は絶対に来るので、そこは必ず考慮するべきです。

3つ目は、正社員としての転職の選択肢が若干減ってしまうことです。複業をしつつ本業の転職をしたい時に、複業がOKな所に絞らなくてはならないので。

–なるほど。その上で、複業するにあたり大切にしている事はありますか?

僕は本業や複業の受託の仕事を大切にするようにしています。お客様から頂いた案件を優先し、あくまで自分のメディア事業は余った時間でやるようにしています。お客様も納期がある中で依頼してくださるので、そこはしっかり守る、むしろ前倒しで終わらせるようにしてます。
信頼を積み重ねる為に、約束は最低限守るべきですね。

そして、+αでお客様が何を求めているのかを汲み取ることが大事です。それを確認した上で早く動き、難しいようであれば早く報告をするようにしています。僕が手を動かすわけではなく人に作業をしてもらうので、その人の動向も考慮し行動するようにしています。

複業も複数の拠点で活動

–今後についての展望は何かありますか?

1つは多拠点の生活拠点を作りたいなと思っています。僕は現在タイのバンコクを中心に生活しているのですが、バンコクをメインにしつつ他の国でも1ヶ月単位くらいで住みたいなと思っていて。タイの地方や台湾など、旅行ついでに自分が住みたいなと思う候補地を見に行っているので、コロナの騒ぎが落ち着いたら計画を立てたいですね。

また、海外で暮らしたい人達を応援していきたいなと思っています。仕事でも本業と複業があるように、住む場所だって色んなパターンで住んでいたほうが対応しやすいと思うんですね。そういった意味でも、海外で働く人や暮らす人が増えていけば良いなと思っています。

その為の情報発信は今後力を入れて進めていきたいと思います。複業のオンラインサロンの活動にも力を入れながら、これから複業を考えている人に対してお手伝いできるよう頑張りたいと思います。

キャリアというマラソンを走るために覚悟が必要

ー最後に、これから複業を考えている方に向けてアドバイスをお願いします。

3点ありまして、まずは複業を始める上での仕組みを作ることが大切です。

ブログを始める場合、成果が出るまではかなり時間がかかるので凹みます。そこで諦めずに、勉強しながら淡々と続けていく努力が必要です。

ただ、1人で淡々と継続して運営するには限界があるので、継続していける仕組みを作ることが大事だと思っています。成果だけで判断するのは大変なので、マイルストーンのようなプロセス目標を設定することが大切ですね。

僕の場合は、オンラインサロン内で複業内容を毎日報告するようにしています。メンバーの報告を見るとモチベーションにも繋がっていますし、それがきっかけで新しい情報を得ることも出来るので仕組み作りは大事だと感じています。

2つ目は、他人と比べることは避けたほうがいいということです。あくまでも過去の自分と比べることが重要ですね。半年前、1年前の自分と比べて何が出来ているかを確認し、その上で目標に達していないのであればそれも見つめ直す必要性が浮かび上がってきます。過去の自分と比べることは良いことばかりですよ。

3つ目は、グダグダ言わずにいいから始めてみる、ということですね。

忙しい状況は皆さん同じだからこそ、やらない理由ばかり探すのではなく、とにかくやること。まず気になった事をやってみるということが大切ですね。そして、やることが決まったら覚悟を決めて複業を続けなければいけません。僕の場合は不器用なので極端に時間の使い方を変えました。テレビを全く見ないとか、余計なアプリも全部消したりとか。飲み会もあまり行かなくなりましたね。

軽い気持ちで始めてみて、どれが自分に合うか見つけていく。継続のためにサボらない仕組みを作る。そして覚悟を決めて走り続けることが、複業を始めるには最適だと僕は思います。

ーチャイカプさん、本日はありがとうございました!