寺田彩乃
デザイン事務所を経て、不動産や会員制リゾートにてIT戦略室でWebマーケティングを担当。その後マーケティングのコンサル会社で自社のマーケティングを経て独立。現在は複数業家として、デザインとマーケティングのコンサルティング、また、それらを教える講師として活躍
「オフィスしやすくホームページ」
・寺田彩乃 Twitter

「デザインだけでは意味がない」

ー1社目のデザイン事務所に就職するきっかけを教えてください

大学でグラフィックデザインを学んでいたのですが、そこの先輩から「勤め先がインターンを募集している」との声かけがあり、大学4年生の春から1年間インターンとして勤め、そのままその会社に就職したという経緯です。

高校生の時からずっとデザイナーになることは夢だったので、就職できたときはとても嬉しかったですね。

ー1社目から2社目はの転職のきっかけを教えてください。

デザイン会社でECサイトの商品ページをデザインしたりしていたのですが、「デザインだけ頑張っても意味が無いな」と感じるようになりました。

その前の商品の企画や販促の部分が上手くいっていないと、その後デザインで頑張っても売れないんです。

あとは、毎日終電というハードさで体調を崩してしまったことがあり、転職を考えるようになりました。

なので、デザインの前の部分に携われて、かつ体力的に疲弊しないところということでインハウスデザイナーの募集を探していました。

インハウスデザイナーというのは、事業会社の中で、その会社のデザインのみを行うデザイナーのことを言います。

その会社のことだけを行うので、商品企画の人などその会社の人々と密接に関りながら仕事ができると思ったんです。

ー2社目ではWebマーケティングをしていたということでしたが?

転職当時Webマーケティングは未経験でした。

しかも、転職した部署が新設されたばかりの部署だったので、実務の面を教えてくれる人があまりいなくて、自分で調べないといけませんでした。

自分で全て調べて、アナリティクスで数値を見たり、報告をまわしてみたりしていました。

ほぼ独学で、毎月会社に報告書をあげていました。分からないことは調べながらやるという感じでした。

ー2社目で大変なことは何でしたか?

自分よりも年齢も役職もはるかに上の社長や取締役に対して、「こうした方が良いですよ」と20代そこそこの私が提案を上げなきゃいけないことが難しかったです。

当時はまだかなりアナログな会社だったので、Webについての専門的な施策の内容を説明するのが難しかったんです。
毎週、営業部長の所に顔を出して説明して理解を得るというのを頑張りました。専門知識がない方にわかりやすく伝えるのは本当に難しかったですね。

それに、それぞれの部署の人が、自分の部署に対する思いや考えがある中で、それぞれに合わせて、「この人にはこういうことを言った方が響くな」「この人にはこういう伝え方をしないと対立関係になってしまうな」など、一緒に上手くやっていくには相手に対してのメリットを提示しないと納得してもらえないな、というのがありました。

自分のやりたいことをただ「やりたいです」と言うだけでは全く通じないので、まずは相手のニーズを把握することです。

また、もちろん会社全体で足並みを揃える必要もありました。

例えば、この部長はこういうことを部署として主張していきたいけど、会社全体で見たら全体最適解に持って行かないといけない、などということを沢山考えました。
社内営業の鬼でした笑。

ー3社目に転職したきっかけは何ですか?

もっと上流の戦略的なマーケティングに携わることのできる会社に転職しようと思ったのがきっかけです。

2社目で3年ほどWebマーケティングに携わった結果、自分がその時にやっていた業務だけでは、いまいち「さらに上流のことを分かっていないと何もできひんな」と思うようになりました。

Webマーケティングはマーケティングの中でも戦術の部分、マーケティングの中の一部でしかないんです。

なので、「ターゲットをどうするか」「どのポジショニングをとるか」など、もっと戦略的にマーケティングに携われる会社に転職することにしました。

ー3社目の会社との出会いは何でしたか?

確か求人媒体のサイトで見つけたと思います。
ちょうどその会社の軌跡が自分の軌跡と一緒だったんです。

その会社も、始めはデザイン制作のみをやっていて、その後「お客様の要望に応えられないよね」という気持ちからマーケティングをやり出していました。

自分の経験と一緒だなと思い、ここであれば自分の知りたいことも知れると考え、決めました。

考えが不思議と一致していて、凄いご縁だなと思いました。
しかも2社目と同じ駅だったんです。
そういう偶然もあり「ここかな」という風に決めました。

ー3社目ではどのようなことをやられていたのですか?

入ってすぐの頃は、LP作ったりデザインをするなり、社内のことを色々やっていました。
会社で行うセミナーの補佐をしたり、後輩用の資料を作ったり。そういうところから入っていきました。

ー3社目でも苦労された経験はありますか?

会社自体はすごく良い会社だったのですが、会社の文化が自分に合わないということがありました。
会社は体育会系の雰囲気だったのですが、私はずっと文化部だったので、あまり馴染めずにいました。

美術部にいた人が間違えて空手部に来ちゃったみたいなイメージです(笑)

フレキシブルな働き方を目指して独立

ー独立されたきっかけは他にもありますか?

「一度自分でやってみよう」というのがありました。

母が脳梗塞で倒れたことがきっかけで、親の介護などと仕事の両立ができるようになるにはどうするのがいいだろう?と考えていた部分もありましたし、結婚・出産のことも考えて、今後どんな選択をするにしても1人でフレキシブルに動けるようになっておきたいと思いました。

自分がフリーでどこでも仕事ができる状態ができれば、相手がどこに住んでいようが一緒にいられますし、逆に結婚や出産をしないにしても、自分でバリバリ仕事できた方が良いだろうと笑

あとは「独立してもいけるんじゃない?」と言ってくれる経営者の方がいたり、「辞めた後も仕事をもらえるんだろうな」という見込みがあったので、「一回辞めてみるのもありかな」と思いました。

元々の知り合いや、それまでに築いた人脈があったので、仕事が途切れるイメージはなかったです。

むしろ勤めている時から、「デザインの仕事振りたいんだけど、やらない?」と言われることもあったんです。

2社目の時は「一応複業禁止だしな…」と思っていたのと、3社目の時は本業だけでハードワークだったのでとてもじゃないけど請けられませんでした。

そうやって断っている状況だったので、「デザインって需要あるな」ということを分かっていて、独立しても「ご飯はなんとか食べれるだろう」と思いました。「もし食べれんかったとしても、めちゃくちゃ営業頑張ったらいいじゃん」という感じでした。

ーどのようにして独立を進めていったのですか?

私は株式会社を立ち上げているわけではないので、事業届を出すだけでした。

屋号は先輩経営者の方からのアドバイスで画数などをかなり考えて決めました。あとは、確定申告は私も初めてなので分からないですが、「とりあえず領収書は取っておこ~」という感じで準備をしています。

freeeを使って銀行とクレジットカードは連携して、見積もりや請求書もそこから全部連携させています。

ーフリーランスとして、デザインの他にもマーケティングや営業、経営などを全て自分で行うのは大変ではないのですか?

私がそれに違和感を感じないのは、2社目や3社目の社内でそれを経験してきたからです。

デザインからWebマーケから、何から何まで会社の集客施策を一緒に考えさせられていたので、会社に所属している時とやっていることはあまり変わらなんです。

というか、むしろ楽になったかもしれません。

会社にいた時は、自分がやりたいと思ったことをやるだけではだめで、自分で「よし、これで行こう」と思いついたことを上司や他の人に言ってそれをできるように話を通すというステップが必要だったので、むしろ一人になった方が社内営業の部分がないから、楽になった感じです。

考えるだけでポンと自分で行動に移せるので。企業に勤めてる人と比べて全然違うのはそこかもしれません。

会社勤めだと、納得させなきゃいけない人が自分の他にもいるので。そこのスピード感も、私の中でフラストレーションだったかもしれないです。

ー独立されたのが結構最近ということでしたが、

会社をやめたのが昨年の10月末で、事業届を出したのが今年の1月です。

ー現在、どのようなことをやられているのですか?

まず一つはデザインです。

その他に、「マーケティングの施策をどういう風にやっていったらいいか」というのを、企業さんにコンサルティングする仕事をしています。

あとは、デザインの方の仕事は一人でやれる量が限られているので、そこをどうにかリソースを増やしたいというところで、「デザインできる人を育てよう」ということをやっています。

マーケティングがわかるデザイナーを育てたいんです。マーケのことも考えてデザインをできるデザイナーというのがなかなかいなくて、仕事を頼みたくても頼みづらいんです。

「これ全部まるっとやってね」みたいなのがなかなか難しいので、それができる人を増やせたらお客さんも嬉しいかなと思っています。

私は、割と早い段階で「もう仕事がパンパン」という状態になりそうだったので、今後色んな所で色んな人と出会うでしょうし、その人からお仕事をもらった時に「いや今できないです」というのも悲しいので、それでマーケティングとデザインの講座を始めたという感じです。

今その講座を増やしていきたいと思っています。

マーケティングを知ることでニーズにあったデザインができる

ーデザインとマーケティングを一人で行えることのメリットはどのようなものがありますか?

コミュニケーションコストが下がることです。

経営者の人はマーケターの人に伝えて、マーケターの人がデザイナーの人に伝える時に、この間で伝言ゲームが起きるわけです。

それが、マーケティングからデザインまで全て通してやれるのであれば、コミュニケーションコストが下がります。

また、そもそもマーケティングのことをデザイナーが分かっていないと、デザイナーはどうしても、「自分のデザインはこうあるべきだ」というのを主張しがちなんです。しかし、デザインには目的があって、「そんなにこだわらなくても良いからとにかく速く作って出したい」という時も、経営者さんにはあります。

経営戦略的な部分で、クオリティよりも「出せば売れるから、速さの方が大事だから速くして」や、「綺麗なだけじゃなくて売り上げに繋がるデザインを作って欲しい」といった感じです。

ですがデザイナーはデザイナーであるからには「自分自身が納得したものを出したい」という気持ちがあります。

そこをマーケティングや経営のこともわかっていれば、自分の中で「何を優先してやらないといけないか」が分かります。

ちゃんと経営者さんのニーズを組んでデザインができるようになります。

現状は経営戦略とデザインが繋がっていないから、デザイナーVSマーケター、デザイナーVS経営者、というような構図があります。

全体最適化がなされないということです。

デザイナー自身もそのような状況で仕事をしていてもフラストレーションが溜まって楽しくないと思うんです。

私自身がそうだったので。人によるかもしれませんが、マーケのことも分かっていた方が単純に仕事が楽しくなると思います。

本業が今の自分を作ってくれた

ー他に、過去の経験が今に生きていることはありますか?

沢山あります。社内営業を通して、デザインやマーケティングの専門でない人に「どう伝えたら伝わりやすいか」というのはすごく勉強になりました。

人間関係の作り方や、「こういう風にすれば相手も気持ちよく協力してくれるんだな」というのもわかりました。

また、「1から10まで全て自分で考える」というのを経験していたからフリーランスになれました。

なので、2社目での経験はとても大きいと思います。

部署内では自由にさせてもらえたんです。
他の部署の人とは折衝しなければならないのですが、IT戦略室の部署内で、予算の範囲内であれば、割と自由にやらせてもらえていたので、自分で考える癖がつきました。

あとは、「ないものは自分で作る」というのは大学時代にさかのぼります。
大学の課題だけではデザインのスキルを上げるには全然足りなかったので、自分でフリーペーパーを作るチームを立ち上げてフリーペーパーを発行しました。

また、大学の音楽系サークルでオリジナルソングを作っている人たちがいたのですが、なかなかCDにする機会がなかったんです。

なので、それぞれのバンドでCDを出すのではなく、私が全てそれをまとめて、コンピレーションアルバムを作りました。

そういうことを通して、「0から1を作る」ことに慣れていったのだと思います。コンピレーションアルバムに関しては、私は「デザインの実績がほしい」「デザインの練習がしたい」という気持ちがあり、バンドの人たちも「自分の作った曲がCDになるのは嬉しい」というのがあります。

なので、バンドの人たちからお金をもらって作っていました。
今ではクラウドファンディングがあると思うのですが、それがなかった時代に、同じようなことをオフラインでやっていたというイメージです。

直接話すかメールかで、「〇〇〇円出してくれたらCDにあなたの曲を入れて、あなたに完成したCDを1枚渡します」と募りました。

いただいたお金でCDを作って、それを販売し、出た利益は寄付に回しますという形です。

クラウドファンディングが生まれる前のクラウドファンディングです。これをやる時、お金を出してくれる人のニーズをつかんで、かつそのあと利益が出るようにしないといけません。

なので学祭で売ったり、お金を出してくださったバンドのライブに出向いてCDを売ったり、いろいろ考えました。その頃からビジネスは好きだったんだと思います。

危機感から生まれた行動力

ーその行動力はどこから生まれたのですか?

その当時は危機感から動いていました。
危機感プラス楽しいという気持ちです。

当時は「絶対デザイン会社に受かる!」という気持ちがありました。
また、家庭がすごく複雑で、「一刻も早く自立をしなければ」という危機感もありました。

そこから「自分にできることはなんでもやろう」と思えたんです。デザイン会社のインターンも、デザインのインターンに行きながら、昼間はアパレルのショップ店員、夜はスナックで働いていました。

当時、アドビのソフトやデザイン用のMacのパソコン、そして大学の制作で使う画材などが高額で、お金が必要だったんです。

なのでバイトは昼と夜でずっと掛け持ちしていました。1日12時間以上働いていましたし休みの日というものがありませんでした。

大学生の時が一番休んでなかったと思います。
バイトでの接客の経験も今自分の力になっている気がしています。

ショップ店員のバイトはお客さんが基本女性だったので、女性の方とのコミュニケーションの取り方や接客の仕方を学びました。

逆にスナックは男のお客さんがメインだったので、男性の方の考え方などを学びました。

バイトの時から色々考えていたんです。
「どうしてこの会社はこんな売り方をしているんだろう」とか。

もともと推理小説が好きなので、それも関係しているかもしれません。

推理小説といっても殺人とかではなく、日常ミステリーという、人が死なないミステリーの分野がすごく好きで、ずっと読んでいました。

小学生の時から『夢水清志郎の事件ノート』という児童書をずっと読んでいたんです。謎解きが好きで「なんでこうなるんだろう」「こういう行動をする背景には何があるんだろう」ということを考えていたので、自然とビジネスに繋がったんだと思います。

ーデザインとマーケターの講座の集客はどのように行っているのですか?

集客の仕組みは今構築中です。

出来上がってはないです。最初5人ほど講座に入ってくれたのですが、それはモニター募集のようにしていて、知り合いが入ってくれたり、知り合いが知り合いに紹介してくれたり、というように紹介が多かったです。

それ以外だと、無料動画を配信しました。例えばデザイナー向けの仕事の取り方の動画などです。

そういう動画を見る人は、仕事に困っていたり、マーケティングに興味があったりすると思うので、動画を登録してくださった方に、今度セミナーを紹介して、そのセミナーに参加していただいた方にまた講座を紹介して、という流れです。

あとは、逆に私がお金を払うので「リサーチをさせてください」といってリサーチさせていただいた方に、話を色々きいて、その方が「こういう講座だったら買う」と言ったのを実際に作って買ってもらうというのもありました。

とにかくお客さんの声を聞くことです。また、自分が「デザインとマーケティングの講座をしている講師です」と言ってしまうことが大事だと思います。

この間もお願いされてセミナーをやってきたのですが、「やってるんだ」となると声がかかって登壇させてもらえるので。自分がしていることをアピールするのが良いと思います。

あとはモニター募集をして、モニター価格で受けてもらい、本当に良かったら紹介してくれます。

私の受講生さんも、私が「こういうのを募集しています」と言ったら、「私の先生がこんな良い講座をやっているから興味がある人ぜひ言ってね」というように、私がお願いをしなくても拡散してくれたりします。

自分の知り合いに「こういう商品を作ってみたけどどう?」というのを言った時に、何百人かいる知り合いの中で1人でも「欲しい」と言った人がいれば需要はあると思うんです。

それを全国で考えて何倍かしたら数あると思うので。モニターを一度募集してみて、「やりたい」という人がいれば走ってみるという感じです。とにかくやってみます。

ーフリーランスになって楽しいことと大変なことを教えてください。

楽しいことは、会社員の頃に比べて沢山人に会えることです。

会社員の頃には行けなった昼間にあるセミナーやイベントにも顔を出せるので、会社員の時に出会えなかった種類の人と沢山出会えます。

また、「フリーランスです」というだけでフリーランス同士で気持ちが繋がるものがある気がしています。

あとは、自分で考えてできるので速いです。「やりたい」と思ったことをすぐにやれるのが良いですね。

会社勤めの時は「やりたい」と思っても上に通さなきゃいけないというのがあったのですが、私は「やりたい」と思ったらやってみて、結果見てから考えたい方なので。もちろんその前に色々考えはしますが。それを自分の裁量感で回せることがすごく楽しいです。

スピード感が楽しいです。

大変なのは、確定申告が大変なんだろうなとは思っています。

「税金がいくらぐらいあるんだろうな」と考えながらやるのは確かに大変かもしれません。

いきなりドンって払わないといけないので。

経営周りは私も得意ではないので、売上が倍ぐらいになったら、税理士さんを雇いたいと思っています。ただ、しばらくは自分でもやれないといけないと思います。

知っておくことが大事だと思うんです。

2社目で、自分で調べながら全部やっていた経験を通して、プロフェッショナルにならなくても、一旦調べて自分でやってみて、「こういうことなんだ」と概要を知っておくことはすごく大事だと思いました。

それを知っているのと知らないのでは、人に頼みやすさも全然変わってきます。大変だけどやってみようと思います。

あとは、良いことと悪いことは表裏一体だと思うんです。先ほど述べたように、人と沢山会っているからこそ、時間がどんどんなくなっていってしまいます。それはうまく回していくしかないと思います。

ー時間管理のコツはありますか?

私はスケジュールの組み方が特殊で、全部入れているんです。

全部というのは、睡眠時間も休憩時間も、あらゆる行動のログを取る形でスケジュールを組みます。

皆さん「〇時から〇時まで打ち合わせ、以上!」としがちなのですが、私は「準備→移動時間→打ち合わせ→移動時間」を全部入れるんです。

かつ、後で振り返って、実際にどれぐらいの時間がっかかったか修正しているんです。Googleカレンダーで、何をしたかを細かく付けています。

ー細かくスケジュールを組むのはそれだけで大変ではないのですか?

慣れです。むしろ慣れてきたらそれをやらないと気持ち悪いです。

それをやっているからこそ、無理せずにできます。

皆さんありがちなのは、ポイントでしか予定を入れていないので、人から誘われた時に何も予定が書かれていない所にとりあえずでアポを入れてしまうんです。

でもそういうやり方をしてしまうと、後になって「あれ、そこにアポ入れたら作業する時間がなくなるじゃん…」ってなるんですよね。

でも前もって作業時間も入れておけば、そういう失敗が防げます。時間管理については、工夫で乗り切ったという感じです。

講座の受講生さんから「時間管理のコツだけでコンテンツとして売れますよ」と言われます。

皆さん、自分の作業時間の見積りが甘いんです。

人間は元々、実際にかかる時間の2分の1ぐらいに勘違いしてしまうという習性があるので、そこに気をつけないといけません。

作業にかかった時間を全て記録しておけば、「前、同じ仕事はこれだけ時間かかっている。

じゃあこれだけの時間を取らなきゃいけないんだな」というのが物理的に分かります。ぜひやってみてください。

ー今後の展望があれば教えてください。

コミュニティに人を集めたいです。

「しやすくらぶ」というコミュニティを運営しているのですが、ここでは「フリーランスでデザインの仕事を始めた人や、始めたい人」「未経験だけどデザイナーになりたい人」と「デザインとマーケティングを自分のビジネスに活かしたい人」が集まります。

この3種類の人が同じコミュニティに入ることで共通言語を持ちながら、そこで仕事が生まれるようにするという仕組みです。

例えば、そこに来ている経営者さんが、コミュニティにいる人に仕事を発注するという感じです。そこに沢山デザイナーがいることで、最適な人を紹介できるようになっています。

コミュニティの人たちには、私の講座を割引価格で提供しています。

また、しやすくらぶの中に、コーディングやワードプレスなど、私よりもシステム周りの専門性が高い人もいれば、彼らに講座をやってもらい、新しい収益を得てもらうというような場にしたいとも思っています。

なので、しやすくらぶにどんどん人を集めていきたいというのが一つ目です。

あとは、私が起業する当初からやりたかったこととして、「感情や思考のコントロール」をするためのトレーニングを行う事業があります。

というのも、私自身が過去に家庭内で色々な問題があって、メンタルを患ってしまった時期があったんです。

家から出た後もずっと、10年以上そこでのトラウマからいろんなメンタルの不調を抱えていました。

今ではそれを乗り越え、メンタルも安定し、毎日幸せに楽しく過ごせるようになりました。

そこで、私が回復するまでに経たプロセスをメソッド化して、私と同じような「機能不全家庭で育った方(アダルトチルドレン)」向けにそのメソッドをお伝えしていきたいと考えています。

生活を安定させてから独立でも大丈夫

ーこれから起業したい人、複業家としてやっていきたい人へのアドバイスをお願いします。

起業する前に、最低限、生活できるだけのお金を確保してから起業したら良いと思います。

会社に勤めている間から「もう独立しても大丈夫だな」と思えるだけの売上が出ている状態でないと、独立してからずっと売上がないという状態だと精神的にあまり良くないと思います。

例えばお客さんに、「自分の生活がやばいから」と言って強く売り込んだりしてしまうんです。

そういうことではなくて、自分のスキルをもってお客さんに提案ができるようにするためには、「自分の生活は大丈夫」という状態にする必要があります。

なので、まずは会社員で安定した収入が入ってくるという状態の時に、フリーランスになった時にもお金が入ってくるような土台を作ってから独立をした方が良いと思います。

あとは、自分のことだけ考えていたらビジネスは絶対にうまくいかないと思います。「お客さんが求めていることは何なんだろう」「目の前の人が何で困っているのか」を考えていたら勝手に仕事は生まれると思います。

それがマーケティングです。なので、マーケティングは絶対に勉強した方が良いですね。

起業や独立をするならばマーケティングの理解は必須です。私が独立できたのはマーケティングのことが分かっていたからです。

なので良かったら「しやすくらぶ」に(笑)
最後に、マーケティングに関して、2冊おすすめの本を紹介しておきます。

ドリルを売るには穴を売れ』『売れる会社のすごい仕組み』で、シリーズになっています。私のマーケティングの師匠である神馬豪さんにおすすめされた本なのですが、物語になっていてとても読みやすいです。

いわゆる「マーケティングとは」みたいな本ではなく、物語を楽しみながらマーケティングの基礎を学べるので、おすすめです。この方独自のフレームワークがすごく面白くて、一度読む価値があると思います。